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高校入試に公式は必要?(2)

2011-09-29
公式を“学習する”という意味には3つの側面があります。
その3つとは、

  公式を暗記する。
  公式を実際の入試問題の中で使えるようにする。
  公式を導き出す過程を理解する。


この3つがそろって初めて公式を“学習した”といえます。

については、当たり前と思う方も多いと思います。
については、「導き出せなくても暗記して使えればいいや」という意見もあると思いますし、「公式の意味を理解していないのに、暗記してもしょうがない」という人もいるでしょう。

では、現実に入試で得点をするには は必要なのか。
それとも、必要ないのか。

答えはもちろん『必要』です。

なぜ『必要』なのかと言うと、真の理解を得るためという当たり前の理由以外に実は非常に大きな別の理由があります。
それは、
高校入試の問題として公式を導き出す過程が問われることが少なからずあるから
です。
例えば、私が昨年のブログで書いた「高校入試頻出公式 BEST3 その1」の内角の2等分線の公式の導き出し方は、都立白鴎高校をはじめ、大阪桐蔭高校など数多くの高校で出題されています。
また、進学塾ではその公式自体は教えるところはあっても、その導き出し方まではあまり指導していないメネラウスの定理重心の性質正四角錐の体積の公式なども過去20年間の間にその導き出し方を出題している高校が実際にあります。
さらに進学塾でさえほとんど取り扱っていないトレミーの定理が千葉県の難関私立高校である市川高校で今年出題され、あの灘高校では外接円の半径の公式が昨年出題されました。

つまり、 が必要な理由はずばり“入試に出題されるから”なのです。

「塾技100」ではトレミーの定理以外は全て導き出し方も含めて扱っております。
また、「塾で教える数学公式集100」ではトレミーの定理も含め、前述した全ての公式を扱っております。
ちなみに、これらは全て本来高校数学で学ぶ公式で、角の2等分線の性質も、三角比とからめ慶応大学などでも出題されております。
とはいえ、実際の高校入試で高得点をあげるには、 より の方が圧倒的に重要です。
例えば、日比谷高校の最近の入試問題を見ると、
“この公式を知らずに本当に合格点が取れるのだろうか?”
さらに高校側が模範解答を発表しますが、
“公式を使わないこんな解答方法を、生徒が思いつくのだろうか?”
という問題の出題も見られるようになってきています。
日比谷高校では、自校作成問題を初めて実施した当初は、逆に塾で教える公式を知っていてもあまり意味がないとういう問題を(意図的に?)出題していましたが、最近はどうやらネタ切れの感があり、いわゆる塾で教える公式を知らないと合格点を取るのは厳しくなっています。

以上のことを踏まえ、私は の勉強の配分は、
に、全体の8割
に、残りの2割
をかければ良いのではないかと考えます。
これらのことを考え、公式に対して勉強をして頂ければ、高校入試はもちろんのこと、その先の大学入試まで見据えた真の学力が身につくはずです。

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