fc2ブログ

理想の参考書と「塾技100」が目指すもの

2011-10-26
塾技100」が発売してもうすぐ1カ月が経ちます

おかげ様で売れ行きは順調みたいで、先日、知り合いの書店の方から、
「塾技100、在庫がすぐに無くなってしまい発注をかけました。」
といううれしいお言葉を頂きました。Z会の職場の先生方からは、
「基本編・標準編・応用編などシリーズ化してさらに売上げを伸ばしてはどうですか」
などと半分冗談交じりにからかわれたりしました
でも私はこのシリーズ化と言うものには昔から疑問を持っていまして、今回自分で実際に本を作りそれは確信に変わりました。
なぜシリーズ化に疑問を持っていたのかと言いますと、3つの理由があります。

入試では最終的に過去問以外に1つの問題集・参考書に絞って勉強した方がいい。
改訂がなかなかできないはずである。
生徒が本当に自分に合った参考書を選ぶのは難しい。

については、入試で失敗するパターンの典型例として、いろいろなものに手を出した結果、結局全て中途半端に終わってしまい、力がつかないまま入試本番を迎えてしまうということがよくあります。

については、例えば塾技100基本編・標準編・応用編を出したとします。すると、いざ改訂したくても経費がかさみ、出版社も簡単には動けません。何より作る側がそんなに早くいろいろな種類を全て同時に改訂することは普通不可能です。これは今回塾技を作成して実感しました。塾技100を作成するだけでも1日5~6時間、約2年かかりました。
書店でよくシリーズ化している書籍の改訂版というものを見かけますが、実際に内容や取り上げている問題はほぼ変わっておらず、カバーやミスのあった部分が修正されているだけのことがほとんどです。
以前のブログでも書きましたが、1つの目安として公立高校の自校作成問題を扱っていない問題集は今の入試傾向に全く合っていません。残念ながら名前だけ先行したそういう問題集が今も売れ続けているのが現状です。
問題集を購入する際の大きなポイントとして初版発行年月日があります。改訂年月日は前述したようなこともありほとんど意味を持ちません。

は実際に購入してから“難しすぎた~”とか“簡単すぎた~”と後悔してしまうことがよくあります。更に、成績には波もあり、上昇している時はより難易度を上げ、下降しているときはより基礎から自分を見直す必要があります。もっと言うなら、分野によっても得意・不得意が分かれます。これを補うには、シリーズ化された全てのものを購入しなければなりません。そしてそれは、結局 の問題を抱えてしまいます。

シリーズ化しないでいろいろなレベルの問題を1冊の本でまかなう、それが理想の参考書の形と考えています。そしてインターネットの普及した今の時代はそれが可能なのです。
「塾技100」は、偏差値で言うと、58~73位の高校をターゲットにしています。
そこで、もう少し基本の高校をターゲットにした「補充問題基本編」(偏差値53~63位)と、国立高校・日比谷、西といった最難関公立高校・大学附属の最難関私立高校をターゲットにした「補充問題応用編」(偏差値70以上)の2種類の「補充問題」の作成をしております。

塾技100は見開き1ページで1つの塾技が完結します。左ページに塾技とそれを用いた例題、右ページに入試問題です。もし、シリーズ化をした場合、右ページの入試問題のレベルを変えるだけで、左ページの変更はほとんどありません。それなら右ページの入試問題を「補充問題」として無料でホームページに掲載していくことで1冊の本で様々なニーズに応えられるのではないかと考えたのです。

これの1番のメリットは、前述した のデメリットをクリアできる点です。
例えば、来年の入試傾向をすぐに反映できますし、生徒は自分のレベルや得意・不得意に合わせ、「塾技100」に掲載している問題以外のものも印刷して行うことができます。

Z会から帰宅(大体23時頃)してから毎日朝9時頃までかけて補充問題を作成しております。本音をいいますと、こんなことをしても塾技100の売上げが多少伸びたとしても、シリーズ化するよりは全然収入にもなりません。しかし、収入よりも、“理想の参考書”を作りたい、“生徒の喜ぶ顔を少しでも増やしたい”という気持ちからなんとか続けております。また、ブログを読んで下さっている方達の応援も最近は強く感じます。
更新頻度は少なくなるかもしれませんが、今後も見守っていただけたらと思います。

にほんブログ村 受験ブログ 高校受験(塾・指導・勉強法)へ 人気ブログランキングへ
↑ ↑ 応援クリックお願いします!記事を書く大きな励みになります。
   クリックしてくれる方、いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします

高校入試 数学の対策は全て数学研究所におまかせ!
(↑ リンククリック!)
スポンサーサイト



Trackback

Comment

Post a comment

Secret


プロフィール

数学研究所

Author:数学研究所
「塾講師が公開!わかる中学数学」のサイト運営者。
受験生を第一志望合格へ導きます。

 <高校入試 数学 瞬解60>
   2018年8月22日発売
    
   amazonで購入
   楽天ブックスで購入


 <高校入試 塾技シリーズ>
   2011年10月1日発売
    
   Amazonで購入
   楽天ブックスで購入

   2016年7月8日発売
    
   Amazonで購入
   楽天ブックスで購入


 <中学入試 塾技シリーズ>
   2013年8月3日発売
    
   Amazonで購入
   楽天ブックスで購入
  
   2016年7月8日発売
    
   Amazonで購入
   楽天ブックスで購入

最新記事

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR

最新トラックバック